清水焼 土渕 善亜貴

他産地の陶器と清水焼でどのような違いがありますか?

よく競合する久谷や有田といった産地は半分くらいが機械化されて大量生産をしています。もちろん数件の窯元では手仕事で作って高く売っているというところもありますし、そういったところの陶器で産地のブランドイメージを保ち続けて、実際売るのは機械化されて作った安い陶器という形なんです。ただ京都では中々難しんじゃないでしょうかね、設備に莫大な金額がかかってしまいますから。

大量生産の陶器を販売することが可能なほどの内需というのは実際あるんでしょうか?

安ければ結構売れますからね。ただ実際日本の人口は減っていっていますし、マーケットとして拡大する要素はないと思います。無印良品さんなんかは製造の半分を海外輸出用に作っているそうですし、今後海外への輸出というのは増えるんじゃないでしょうか。

海外に販売することが今後増えるとのことですが、現在はどのようなものが海外の方からはよく売れますか?

海外の方が入ってきて一番売れ始めたのは意外にも徳利(とっくり)ですね。今の日本人って日本酒を熱燗から飲む人がほとんどいないので徳利の需要がないんですよ。昔では当たり前に持っているものでしたし破損しやすいものだったのでよく注文があったらしいんですけど。そんな中日本酒を飲む器としておちょこと徳利を買いはる海外の方々が増えたので驚きました、なんなら一時期徳利の生産が間に合わない時期もありましたからね。

店頭の販売以外で海外の顧客に対してECサイト等で販売されていたりしますか?

ECサイトは国内だけになりますが、海外の業者さんと BtoB で取引していますよ。その業者さんからの注文の際に一括で卸してという形ですね。国でいえば中国からが大半です、日本と同じような食事様式の文化がありますし。欧州、欧米の方でいえばほとんどがインバウンドでお土産として買われる方が多いです。


最後にご自身の今後の目標を教えて下さい。

代々昔からやっていて私一代でやっているものではないですから次の世代に陶あんを継ぐことが自分の仕事の完結でもあるので、そのバトンを若い世代に渡していくことですかね。


インタビュー内容を一部改変し、簡略化させて頂いています。

陶あん

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