京扇子 大西 将太

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大西 将太

京扇子

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大西 将太

京扇子

分業制で扇子を作られていると拝見しましたが、一貫性にはない分業制の良さというのはどんなものがありますか?

京扇子というのは昔から分業制で行われている工芸なんです。よく比較される江戸扇子よりも京扇子っていうのは骨組みが多くて繊細な作業が必須です、だから分業制にすることで各工程に専門的な職人がつきその繊細な作業が可能になるんですね。あとは大量生産がしやすいというメリットもあります。

そういったメリットとは逆に分業制によるデメリットはありますか?

昔に比べて扇子の需要が減り職人さんも減少したりしていて、大量生産していた時代から逆に今では扇子を少量で作っていかないといけない時があるんです。そういうところの対応が物凄くしにくいというのがデメリットになりますかね。

安い製品と京扇子のような職人が手掛けた製品とではどのような違いがありますか?

実用性の面で言うと、使われている素材の質に凄く差があるので安い製品と京扇子とではその強度が全く異なります。デザイン面で見ても細々とした細工というのをしっかり手掛けて描いていますし、職人が手作りで作っているので開け閉めの心地も非常に良いです。

今と昔では京扇子のニーズや客層というのにどのような変化がありましたか?

エアコンなどがあまり普及していなかった時代ではそれこそ日常品として扇子は買われてきましたが、今ではどちらかというと京都に来た観光客がお土産として扇子を買うという風に変化していっていますね。あとは中国で格安の扇子が作られたりしている影響で京扇子の単価を上げざるを得ない状況になってしまっていて、学生さんなどが手を出しにくい価格帯になっているという現状があります。

新しいデザインの扇子やコラボした商品なども販売されていますが、それらを作るきっかけは何ですか?

扇子の今後といいますか 次の道を模索していく中で、昔の絵柄なども大切にしつつそれプラスでデザインに幅を持たせるということが必要だと思ったからですね。海外では最近アートとして扇子が注目されていて、そういったことがきっかけで海外のアーティストとコラボしたりなどの新しい試みも始めています。

ホームページを見てコラボ商品なども含め新しいことをされているなという印象を受けたんですが、その新しい挑戦というのはどのようなことを意識してされていますか?

伝統というのは革新の連続であるという言葉があるように曲がりなりにもこの店は180年続く老舗ですし、ここまでこの店が続いてきたのはその時代に合ったニーズをどんどん取り入れているからこそだと思っているので、必然的にそういった対応というのは時代に合わせてしていかなければならないものだと思っています。

大西京扇堂

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